徹底検証! 成分別バナナ効果 第5
指導:医学博士 長野美根
     バナナはエネルギー源になる糖質をはじめ、体の調子をととのえるビタミンやミネラルなどが豊富。まるで体を元気にする栄養を詰め合わせたような果物です。バナナ効果は古くから注目されていましたが、最近ではがん予防効果に関する報告をはじめ、さまざまな研究が進められています。バナナはまだまだ可能性を秘めた古くて新し
いヘルシーフルーツなのです。
 今回はこんなバナナ効果を徹底検証してみましょう。
    パワーのもとになる糖質
   
バナナには100g中18.8gの糖質が含まれています。糖質は筋肉や脳のエネルギー源になる元気のもとです。未熟なバナナではデンプンの形で含まれていますが、完熟するとデンプンがブドウ糖、果糖、ショ糖に分解されます。これによってより甘く、おいしくなるだけでなく、消化吸収もよくなります。皮に少し黒い斑点が出てくるくらいが食べごろです。
 
    体の抵抗力をつけるビタミン
   
エネルギー源のイメージが強いバナナですが、ビタミンAやB群、Cなどのビタミン類もしっかり含まれています。とくに粘膜組織を強くして、体の抵抗力をつけるビタミンAとCが豊富なのが特徴です。
 
    体の調子をととのえるミネラル
   
バナナにはカリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄などが含まれ、ミネラルも豊富な果物です。ミネラルは骨や組織の材料になったり、ホルモンや神経の働きを調整するなど、体の様々な機能を助けています。
 
    脳の働きをバックアップするセトロニン
   
バナナにはセロトニンという成分が100g中約7.7mg含まれています。これは脳内で神経細胞に命令を出す神経伝達物質で、精神を安定させ、リラックスさせる効果があります。セロトニンが不足すると感情のコントロールがうまくできなくなるなど、イライラの原因になりがちです。セロトニンは体内でも合成されますが、バナナにはセロトニンの材料になるトリプトファンやその合成を助けるビタミンB6も含まれていますから、さらに効果的です。
 
    がん予防効果にも注目
   
がん予防の面でもバナナは注目の的です。人の体にはもともとがんなどの異物を退治したり、破壊したりする機能が備わっています。なかでも白血球の一種であるマクロファージは免疫力の中心的存在。バナナにはこのマクロファージの働きを高める効果もあるとされているのです。まだ、有効成分やメカニズムははっきりしていませんが、今後の研究に期待が集まっています。