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045:世界の花のお茶 監修:医学博士 長野美根
 花びらの美しい色や香りを楽しむ花のお茶。日本の桜茶をはじめ、中国料理に合うジャスミンティー、ローマ時代から飲まれていたというローズティーなど、世界各地には古くから親しまれてきた花のお茶があります。それぞれの由来や歴史に思いをはせながら、春のくつろぎタイムに花のお茶を楽しみましょう。
桜茶 桜茶
 桜湯とも呼ばれる桜茶。塩漬けにした桜の花に湯を注ぐと、ふわりと花が開き、春の香りが漂います。桜茶に使われるのは、桜の名所に多いソメイヨシノではなく、八重桜がほとんど。色と香りがよく、花びらがしっかりしているので塩漬けに向いています。
 「花が開く」ことから縁起がよいとされ、主におめでたい席で供されます。結婚式や結納の席では、「両家を結ぶ」という気持ちを込めて、2つの花が柄でつながった桜を茶器に入れていただきます。
ジャスミンティー
 中国茶を代表する花茶(ホワチャ)であるジャスミンティーは、緑茶にジャスミンの香りを移したもの。ジャスミンの蕾の上に茶葉を広げ、立ちのぼる香りを茶葉に吸収させて作ります。中国では「香片(シャンピエン)」とも呼ばれるように、香りが命のお茶です。最近では、このジャスミンティーの香りが自律神経に作用して、心身のリラックスに効果があるとする研究報告もあります。
 沖縄には「さんぴん茶」というジャスミンティーがありますが、これは「香片(シャンピエン)」がなまったもの。今ではペットボトル入りも人気です。飲み口がさわやかなジャスミンティーは、暑さの厳しい沖縄にぴったりのお茶といえます。
ジャスミンティー
ローズティー
 バラの魅力はなんといってもその美しい姿形と華やかな香り。クレオパトラやマリー・アントワネットなど歴史上の美女たちもお気に入りでした。古くから芳香剤や入浴剤にするほか、花びらから取ったエッセンシャルオイルは化粧水にも使われていたといいます。
 品種改良が盛んなバラには無数の品種がありますが、一般にローズティーの原料になるものは原種に近い、香りの強い品種です。乾燥させた花びらにお湯を注ぐだけでも、紅茶に加えてフレーバーティーにしても美味。ローズヒップと呼ばれるバラの実のお茶も、さわやかな酸味が人気です。