オレイン酸たっぷり オリーブ油は食用油の優等生 第19
指導:医学博士 長野美根
     オリーブの栽培は紀元前2000年頃から地中海で始まったといわれ、その実を絞ったオリーブ油もその頃から使われていたようです。英語のオイル(oil)やフランス語のユイル(huile)もオリーブ(olive)から訛化して伝わったものだとされ、オリーブ油の歴史の古さを物語っています。

 オリーブの実のフレッシュジュースともいえるオリーブ油には、オリーブの実の栄養がそのままたっぷり含まれています。古くから調理用だけでなく薬としても使われていたオリーブ油ですが、現在もその優れたヘルシー成分が注目されています。
    オレイン酸は悪玉コレステロールを減らす善玉脂肪酸
     オリーブ油が他の油脂類と大きく違うのは、オレイン酸という脂肪酸が約70%以上含まれていることです。それでは、このオレイン酸にはどのような特徴があるのでしょうか。

 油脂類の主な構成成分は脂肪酸です。その脂肪酸は動物性食品に多い飽和脂肪酸と植物や魚に多い不飽和脂肪酸の2種に大きく分けられます。オリーブ油に多く含まれるオレイン酸は、このうちの不飽和脂肪酸のひとつである、モノ不飽和脂肪酸です。飽和脂肪酸はとりすぎるとコレステロールや中性脂肪を増やす元凶になりますが、不飽和脂肪酸には逆にコレステロールを減らす働きがあります。ただし、不飽和脂肪酸のひとつであるリノール酸の場合は、ある一定量以上をとると、善玉コレステロールであるHDLも減らしてしまい、結果的に悪玉コレステロールを増やしてしまいます。

 ところがオレイン酸はそうした心配がなく、悪玉コレステロールだけを減らすので、動脈硬化をおさえるというわけです。

 また、リノール酸やα-リノレン酸が酸化されやすいのに比べ、オレイン酸は酸化しにくい、大変安定した脂肪酸です。酸化した脂質は、動脈硬化などの原因にもなるので、酸化しにくいオリーブ油はその点でも優等生なのです。