\食育と栄養学/

食育と栄養学

正しい知識でこれからの毎日を楽しく #:171 2013.07.02更新 <監修: 医学博士 長野美根>

夏の定番メニューでパワーアップ

日ごとに蒸し暑さが増してきました。ぐっすり眠れない、つい冷房をかけ過ぎてしまったなど生活リズムも乱れがちです。こうしたことが原因で、食欲がない、全身がだるいといった、夏バテ症状が早くも出はじめてはいませんか? 夏バテ予防といえば、規則正しい生活とバランスのとれた食事がキーポイント。食生活を見直さなくちゃ‥と考える方も多いと思います。しかし、特別な食べ物や調理法でなくても、夏ならではの定番メニューを楽しみながら、夏バテを撃退する知恵があるのです。その効果を知って食べるのと、知らずに食べるのでは大違い。美味しく食べて、まだまだ続く猛暑に備えましょう。

おつまみの定番には夏バテ予防効果がいっぱい‥

おつまみの定番には夏バテ予防効果がいっぱい‥

蒸し暑い夜の生ビールは最高!でもアルコールのとりすぎは消化器系に負担を与えます。とくに冷たいビールなどは、大量に飲みすぎると胃も弱り、体も冷えて夏バテにつながります。夏をのりきるためには、体によいつまみをしっかり食べながら、ほどほどに飲むようにしたいものです。
 たとえば定番中の定番である枝豆。豆でありながらカロテンやビタミンCが多く、しかも良質のタンパク質が多いおつまみの優等生です。豊富なビタミンB1は、でんぷんや糖質の代謝を高めます。このビタミンB1は、あっさりしたそうめんなど、ついめん類が多くなりがちな夏の食生活をサポートしてくれるのです。
 夏が旬のとうもろこしにもメチオニンが多く、コレステロールを下げるリノール酸も含まれています。ビールのお供にバターコーンもいいですね。大豆製品の代表格である豆腐もおすすめの食材。夏バテで弱った胃に優しく、良質のタンパク質を含んでいます。お酒のつまみにはやはり冷や奴が最高。美味しい豆腐の風味がストレートに味わえますね。かつおぶしをかければビタミンDの働きで、豆腐のカルシウムの吸収力が高まるし、しょうがやネギを薬味にすれば、体を温める作用があります。
 この豆腐を使った居酒屋さんでの人気メニューに、ゴーヤチャンプルがあります。豆腐、卵、肉とタンパク質が豊富なうえに、主役のゴーヤはビタミンC、カロテン、カリウムの多い健康野菜。地元沖縄でも夏バテと疲労回復に役立つメニューとして愛されてきました。夏に出番の多いおつまみメニュー、しっかり食べてアルコールはほどほどに。

フルーツをたっぷり食べて夏バテ対策

フルーツをたっぷり食べて夏バテ対策

夏バテ対策として大切なのは、室内、室外にかかわらず、こまめな水分補給です。これは熱中症対策にもつながります。汗をたくさんかくので水分が失われると同時に、ミネラルの不足にも気をつけましょう。そこでおすすめは、「フルーツ夏バテ撃退法」です。
 暑いからと冷たい飲み物をがぶ飲みすると胃の負担が大きくなり、夏バテの体にはおすすめしません。糖質を燃焼させるために体内のビタミンB1の不足を招き、疲労物質がたまるので、ますますだるくなってしまいます。この夏は、甘いお菓子やジュースの代わりに、フルーツをたっぷり食べて、夏バテに備えましょう。冷えたフルーツは喉ごしもよく、ほどよい水分補給にもなるうえ、汗をかいて失ったビタミンやミネラルの補給にもなります。メロンやグレープフルーツ、スイカなどの水分たっぷりのフルーツなら、喉の渇きもいやされるでしょう。また弱った体の栄養補給に最適なのはバナナ。消化がよく、汗で失ったカリウムも豊富なうえ、甘いお菓子よりカロリーも少ないので安心です。ビタミンB1の多いパイナップルも見逃せません。代謝を促して夏の疲れた体を回復させます。ただしフルーツは冷やしすぎると胃の負担になり、甘さも感じにくくなります。食べ頃にちょうどよく冷やして楽しみ、夏バテを撃退してください。