\食育と栄養学/

食育と栄養学

正しい知識でこれからの毎日を楽しく #:215 2016.03.06更新 <監修: 医学博士 長野美根>

野菜は料理に合わせて切りましょう

切り方の呼び名には、日本文化の雅び心がある

切り方の呼び名には、日本文化の雅び心がある

どんな料理も、まず材料を切ることからはじまります。作る料理に合わせた大きさや、形に切りそろえることで、均一に火が通り、調味料も全体に行きわたりやすくなるのです。さらに器に盛ったときの見た目も美しく、口に入れたときも食べやすくなります。
切り方にはいろいろな呼び方がありますが、一般的には輪切り、線切り、乱切り、薄切り、などのように、切ったときの形状から表現したものが多いようです。しかし、なかにはなぜそう呼ぶのか少しわかりにくいものもあるのではないでしょうか。良く使う基本の切り方のなかから、いくつかピックアップしてみました。

〔小口切り〕

小口とは、切り口や物の端の意味です。きゅうりや長ねぎなどの細長い材料を、端から適当な厚さの輪にるように、薄切りにする切り方です。材料や用途によっては厚みをつける場合もあります。

きゅうりは端から厚みをそろえて切っていく。包丁を右に傾けながら切っていくと、きゅうりが転がらない。

薄切りのきゅうりは、サラダにしたり、塩もみをして酢の物やあえ物などに使う。ねぎの小口切りはめん類の薬味や汁物などに。

〔短冊切り〕

大根やにんじんなどを、細長い長方形の薄切りにしたもの。七夕の笹につける短冊の形に似ています。野菜のほかには、薄焼き卵などにも用いられる切り方で、料理の彩りとして使われます。

4cm長さで1cm幅くらいがめやす。厚みは用途によって1~3
mmに切り分けを。長さと幅を決めたら、繊維に沿って切っていく。

炒め物、和え物、汁の実などに使う。ごく薄く切って、サラダなどで生食をしてもよい。うどやきゅうりにも用いられる。

〔さいの目切り〕

一辺を1cm前後の立方体にする切り方。さいころの形に似ていることからこう呼ばれます。面が6つあるので、味がしみこみやすいのが特徴。野菜のほかに、汁の実のお豆腐などにも用いられます。

短冊切りの厚みを1cmに切ると、拍子木のような直方体になる。それを1cm厚さで切っていくと、さいころの形になる。

大根、にんじん、じゃがいも、長芋、うどなどに用いられる。サラダや汁物、あえ物など、長く加熱しない調理に多く使われる。

〔くし形切り〕

トマトや玉ねぎ、かぶ、かぼちゃなどの丸い素材を、中心がら放射線状に切る切り方です。切った一切れが、髪をすく櫛の形に似ていることからこう呼ばれます。

トマトはヘタを除いて半分に切ったら、切り口を上にむけて置き、中心から放射線上に3~4等分する。

トマトやレモンは生食でサラダや付け合わせに。玉ねぎの場合は、根元をつけたまま切ると、バラバラにならずに加熱できる

包丁は切れるものを用意しましょう

包丁は切れるものを用意しましょう

いろいろな切り方を覚えても、切れない包丁で材料を切ると、切り口がつぶれてしまいます。繊維が押しつぶされると、見た目が悪いだけでなく、味がしみにくくなったり、煮くずれしやすくなってしまいます。日頃から包丁の切れ味には注意をして、まめに研ぐなどの管理をしてください。市販の簡易研ぎ器などを利用するとよいでしょう。
また包丁を長持ちさせるためには、使ったらすぐ洗う、乾いたふきんでよく拭く、使い終わったら元の場所に戻しておく、などを習慣づけたいものです。