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からだによいこと、つづけて元気に #:219 2016.03.01更新 <監修: 医学博士 長野美根>

ランニング初心者のための栄養学

このところのランニングブームは根強く、全国各地でいろいろなマラソン大会が開催されています。そこでは年代や男女を問わず、多くのランナーたちが気軽に参加して、マラソンを楽しんでいるようです。ランニングを続けながら、ダイエットや生活習慣病の予防、健康な体づくりをめざしているランナーも多く、そうした人たちはトレーニングだけでなく、毎日の食生活にも気を配っています。

マラソンは数あるスポーツのなかでも、特にスタミナや持久力を要するもの。運動の持続時間が長く、運動量も他にくらべて多いうえ、さらに強い精神力も必要。そのために日々のトレーニングやランニングをがんばっているランナーも多いと思いますが、まずはトレーニング量に見合った食事量をきちんととることが大切です。

骨を強くするカルシウムや筋肉のもとになるタンパク質も十分にとりましょう。また筋肉運動を助けるカリウムやマグネシウムなどのミネラルも欠かせません。栄養、エネルギーともにバランスよく食べる事を心がけましょう。

ランナーの一日の食事ポイント

【朝食】はしっかり食べたいもの。空腹や栄養不足の状態でランニングをすると、スタミナが持続せず、集中力がなくなるので、けがなどの原因になります。朝食では、寝ている間に失われた水分を補い、ごはんやパンなどのエネルギー源をしっかり食べること。さらに納豆や卵料理などで良質のタンパク質も補いましょう。

【昼食】はゆっくり、落ちついて食べましょう。食後は消化吸収のため、血液が内蔵に集中するので、胃腸に負担がかからないようゆっくり食べ、ゆっくり食休みをします。外食の場合も栄養バランスのよいメニュー選びをしてください。昼休みなどにランニングをする場合は、急に血糖値がさがって、バテることのないよう、腹持ちのよい炭水化物などもしっかりとるように。

【夕食】は一日のしめくくり。朝食、昼食で不足していたと思われる食品をとり、1日の栄養バランスをととのえましょう。ランニングで疲れた体を回復させるために、糖質、脂肪、タンパク質はもちろん、ミネラルやビタミンも十分にとれるメニューを。また筋肉や骨、腱の増強のためにも、しっかり食べること。ただしカロリーのとり過ぎは肥満を招くので注意します。合わせて十分な睡眠も重要です。

大会出場にむけての食事は

大会出場にむけての食事は

 出場するマラソン大会などが近づいたら、トレーニングも食事も調整期間に入ります。食事は1週間くらい前からはごはんなどの糖質を控えて、良質のタンパク質などのおかずを主体にしましょう。2~3日くらい前になったら、「燃料」となるグリコーゲンの材料になる糖質を、多めにとる食事に切り替えます。大会の当日の朝食2~3時間前には食べるようにしましょう。食べやすいおむすびやバナナ、おもちなどでタイミングよく糖質補給をし、スタミナを持続させるようにします。

 マラソン完走後は、早く疲労を回復させるために、タンパク質をはじめ水分、糖分、ミネラルなどの補給が必要です。牛乳(豆乳)やジュース、スポーツドリンク、バナナなどのフルーツを用意しておくのもよいでしょう。走った後は疲れきっていて、食べ物が喉を通りにくいことも。ジュースは酸味のあるさっぱりとしたものを、バナナも甘いものより、低糖度のバナナなら甘すぎずにすっきりとしているので、おいしく食べられます。

参考資料
実践的スポーツ栄養学 鈴木正成著(文光同刊)
強くなるスポーツ栄養学 成田和子(日本文芸社)