\食育と栄養学/

食育と栄養学

果物と野菜に関するなるほどがいっぱい #:218 2016.04.04更新 <監修: 医学博士 長野美根>

春キャベツと冬キャベツはどう違うの?

1年じゅう出回っていて、生でも加熱しても美味しいキャベツ。私たちは、コールスローサラダやロールキャベツなど、毎日の献立を思いついたとき、お店にあるキャベツを買っています。でも季節によってキャベツの味わいは少しずつ違っているのです。その時期のキャベツのいちばんおいしい食べ方を知り、そこから献立を決めていくのも料理の楽しみのひとつ。キャベツを上手に使いこなすためにも、キャベツの基礎知識をゲットしましょう。 

キャベツは栽培の季節でグループ分けされます

キャベツの原産地は地中海の東部沿岸といわれ、その原型は葉キャベツでした。日本には江戸時代にオランダ人によって長崎に伝えられたとの説があり、「オランダ菜」と呼ばれたようです。主に鑑賞用として珍重されましたが、今のように結球したものが栽培されるようになったのは明治時代。日本全国に広まりました。春キャベツ、冬キャベツなどの呼び方をよく耳にしますが、実は、収穫時期によってつぎのように大きく3つのグループに分けられます。

春キャベツ

新キャベツとも呼ばれ、秋(9~11月)に種を蒔き、翌春(3~5月)に収穫されます。巻きがふっくらとしていてやわらかく、葉がみずみずしいのが特徴。フレッシュな緑色を生かしてサラダで生食したり、強火でさっと炒めても甘みが楽しめます。

夏秋キャベツ

冷涼な高原で栽培されることから、高原キャベツとも呼ばれます。春(3~6月)に種を蒔き、夏から秋(7~10月)に収穫されます。葉は緑が美しく巻きがしっかりとしていて、甘みが強いのが特徴。葉もやわらかく、水分も多いので、生でも加熱調理でもおいしく食べられ、あらゆる調理にむきます。

冬キャベツ

寒玉キャベツとも呼ばれ、初夏(6~8月)に種を蒔き、晩秋から冬(11~3月)に収穫されます。巻きがしっかりしていて、葉肉が厚いので、煮物などの加熱調理にむいています。傷んだ緑色の外葉をむいて出荷するので、見た目が白いのが特徴です。

キャベツの栄養と選び方のポイントは?

キャベツの栄養成分は、緑の濃い外側の葉にはビタミンA、芯に近い白い葉にはビタミンCが含まれています。またビタミンUも含まれ、食物繊維も豊富です。ビタミンCを効率よく摂りたいなら生で食べるのがいちばん。千切りキャベツにするなら、葉を縦割りにしてから刻めば、緑と白の部分、つまりビタミンAとCを合わせて摂ることができます。また水にさらすとパリッとしますが、ビタミンCなどの水溶性成分が溶け出てしまうので、長い時間さらすのは禁物。刻んでから長く置くのも、酸化などがすすむので、ビタミンが破壊されてしまいます。切ってからあまり時間をおかずに食べるようにしましょう。
 キャベツは同じ品種で同じ大きさなら、巻きがしっかりとしていて、持ったときにずっしりと重量感のあるものが良品です。また葉が鮮やかな緑で、つやとハリのあるものを選びましょう。カットしたものを購入する場合は、切り口がみずみずしく、葉と葉の間がぎっしりと詰まっていることをチェック。外葉の緑が濃くて、元気の良いものを選んでください。 

 おいしいキャベツを手に入れたら、あとは料理の腕の見せ所。サラダや漬物をはじめ、炒め物、煮物など、和洋中華を問わずに幅広く調理できる野菜です。

・参考資料
『野菜の知恵袋』江澤正平監修  家の光協会刊
『野菜ソムリエ』青果物健康推進委員会監修  小学館刊
『野菜の便利帳』板木利隆監修 高橋書店刊