\食育と栄養学/

食育と栄養学

正しい知識でこれからの毎日を楽しく #:223 2016.09.05更新 <監修: 医学博士 長野美根>

アボカドのことをちゃんと知る

アボカドは中南米原産で、アメリカ産、メキシコ産、ニュージーランド産などが出回っています。はじめはこれって本当にフルーツなの?と、ちょっと驚かされたアボカドですが、今ではすっかり食卓に定着してきました。濃厚な舌ざわりとナッツのような香り、甘味も酸味もないことから、いろいろな味付けや組み合わせも自由にできます。使い慣れると手放せないフルーツですが、もっといろいろなことをちゃんと知ると、より楽むことができますよ。

栄養をちゃんと知る

アボカドはよく「森のバター」と言われるように、果物の約20%が脂肪です。脂肪分のうち約80%はリノール酸やオレイン酸という不飽和脂肪酸なので、コレステロールが気になりません。また抗酸化ビタミンと呼ばれるカロテンやEなども豊富。さらにミネラルも多く含まれていて、カリウムは生食するフルーツのなかでも多いのが特徴です。食物繊維が豊富なことも見逃せません。総合的に栄養価の高い果物として評価されています。

食べ頃をちゃんと知る

アボカドの扱いでいちばん悩むのが、この食べ頃チェックです。未熟なものは明るい緑色ですが、熟すにつれて黒く変化し、全体が黒っぽい緑色になると食べ頃です。手で持つと軽い弾力を感じるものがよいでしょう。熟したものを食べる分だけ購入して、早めに食べきるのがいちばんですが、未熟なものを購入したときは室温に置いて食べ頃を待ちます。早く追熟させたいときは、リンゴやバナナなどと一緒にポリ袋に入れておくとよいでしょう。

保存のコツをちゃんと知る

アボカドは暖かな地域で生育するため低温が苦手です。成熟を止めようとして冷蔵庫で長く保存すると、種の周囲が灰色に変色してしまいます。切ったら、レモンをかけるか、切った玉ねぎと一緒に保存容器に入れておくと、褐変の防止になります。食べ切れなかったら、皮をむいて果肉を取り出し、つぶしましょう。ポリ袋などに入れて冷凍保存をしておくと、ディップやスムージーなどにすぐ使えて便利です。

切り方をちゃんと知る

アボカドには大きな種があるので、カットするにはちょっとしたコツがあります。まずアボカドを片手に持ち、種にあたるまで縦に包丁を入れ、そのままグルリと一周回して切り込みを入れます。それを左右にねじるようにするとパカリと二つに分かれます。種は包丁の刃元を突き刺して、ねじりながら取りましょう。使う大きさに切って、皮は手でむきます。むいたらすぐ果肉にレモン汁をふると変色しません。

美味しい食べ方をちゃんと知る

美味しい食べ方をちゃんと知る

2つ割りにした生の果肉に塩・コショウとレモン汁をかけ、スプーンで食べるのがいちばん簡単。朝食メニューにもおすすめです。食べやすく切ってサラダに入れたり、刺し身のようにわさびじょうゆで食べるとご飯にも合います。マグロのかわりにアボカドを入れた海苔巻きは、「カリフォルニア巻き」として、すっかり定番になりました。
 あとはつぶして、レモン汁と好みの調味料を加えたデップ。パンやステック野菜と相性がいい人気メニューです。バナナや牛乳と一緒にミキサーにかけたアボカドドリンクも栄養満点。生食だけではなく、焼いたり、揚げたりする加熱調理もおすすめです。ねっとりとした食感にホクホク感がプラスされて、生とはまた違ったおいしさが楽しめます。バターソテーや天ぷらにすれば、酒肴にも喜ばれる一品になります。

参考資料 『菜果フォーラム・17号』(日本青果物輸入安全推進協会)
     『くだものの本』 浅田峰子著 (グラフ社)
     7訂 日本食品標準成分表 (文部科学省)