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果物と野菜を中心とした生活を #:96 2010.05.25更新 <監修: 医学博士 長野美根>

サラダの歴史

今や食卓に欠かせないサラダ。その歴史は古く、古代ギリシャ時代に野草に塩をふって食べたのがルーツだといわれています。その後、世界各地に広がり、日本でもいつしか食卓の定番になりました。ビタミン源である野菜をたっぷり食べられるヘルシーさが人気の理由です。世界の食文化を豊かにしてきたサラダの歴史を追ってみましょう。

サラダの語源は「塩=sal」から”

古代ギリシャ時代には、野草を摘んで塩をふった料理「herba salata」(塩をふったハーブ)があり、これがサラダのルーツだとされています。サラダということばも、塩を意味するsal(サル)が語源です。その後古代ローマ時代になるとさまざまなサラダが登場します。当時の料理書によると、生野菜やゆで野菜にハーブを添え、酢やオリーブオイルのほか、魚を塩漬けにした魚醤のようなもので味付けしていました。
 大航海時代を迎えた16~17世紀には、遠い南アメリカから、トマトやピーマン、じゃがいもなどの新野菜がヨーロッパにもたらされました。その影響もあって、使われる野菜も味付けの方法もさらにバリエーションを増しながらヨーロッパ中に普及したのです。

日本にサラダを広めたキャベツとレタス

日本にサラダが登場するのは、欧米の食習慣が入ってきた明治以降、さらに家庭の食卓にのぼるようになったのは戦後になってからです。サラダの普及には、それまで加熱した野菜を食べていた日本人が生野菜を食べるようになったことも大きいでしょう。日本での野菜の生食は、とんかつに添えたキャベツのせん切りが始まりだとか。その後、レタスやトマトなど生食に適した西洋野菜が次々と普及し、サラダに使われるようになりました。特にサラダのベースとして確固たる地位を築いているレタスの登場は、日本のサラダ史上画期的なことでした。また輸送が発達して新鮮な野菜が豊富に供給されるようになったことも、サラダが一般家庭に広まる基盤になったといえるでしょう。

サラダの歴史を飾るドレッシング

サラダの歴史を飾るドレッシング

サラダの歴史を語るうえで、欠かせないのがドレッシングです。ドレッシングの語源は「着せる・飾る」を意味する「ドレス=dress」で、まさに「サラダを彩るドレス」だというわけです。フレンチ・ドレッシングのようなオイルと酢を組み合わせたものは古代ローマ時代からあり、おなじみのマヨネーズは18世紀のフランス、ルイ15世の時代に作られたと伝えられています。その後もヨーロッパの料理人たちは、サラダの素材以上にドレッシングの研究に心血を注いできました。その伝統は現代の料理人にも受け継がれています。
 日本でマヨネーズが発売されたのは大正14年、市販のフレンチ・ドレッシングが登場したのは、それよりかなり遅れて昭和30年代のことです。こうした市販品によって、サラダはより手軽な料理になりました。今では、和風、エスニック風など、さまざまなテイストのドレッシングが店頭に並び、選択に迷うほどです。新鮮な生野菜やゆで野菜と組み合わせて、無限に広がるサラダの世界をお楽しみください。