\食育と栄養学/

食育と栄養学

正しい知識でこれからの毎日を楽しく #:144 2012.05.22更新 <監修: 医学博士 長野美根>

納豆ご飯の底力

 納豆の原料の大豆には、良質なタンパク質をはじめ、サポニン、イソフラボン、レシチン、食物繊維など、さまざまな栄養素が含まれています。なかでもタンパク質は植物性の食品中トップクラス。昔から大豆が「畑の牛肉」といわれるのは、このためです。
 この大豆を加工した味噌や豆腐、納豆などは、日本の食文化を語るうえで重要なものですが、とくに栄養的に優れた納豆に注目してみましょう。納豆には大豆に少ないビタミンB2が豊富なうえ、血栓を溶かす作用を持つ成分のナットウキナーゼなども含まれていて、いまや機能性の高い食品として注目されています。

白いご飯と納豆はベストコンビ

白いご飯と納豆はベストコンビ

朝ごはんの定番である納豆ご飯。この納豆とご飯は栄養的にも相性がよく、とても優れた組み合わせなのです。多くの植物性タンパク質には「リジン」という必須アミノ酸が少ないのですが、大豆のタンパク質は例外で、リジンが豊富に含まれています。一方白米にもタンパク質は含まれていますが、欠点はこの「リジン」が少ないこと。ですから白いご飯と納豆の組み合わせで、アミノ酸のバランスがとてもよくなり、栄養的な価値が大幅に増強されるのです。しかも大豆のタンパク質は動物性のものと違い、コレステロールの心配が少ないのも魅力。また納豆には、白米に少ないミネラル類やビタミンB2、ビタミンK、食物繊維なども含まれているのもうれしいことです。

納豆ご飯にプラスワンで、味や栄養がアップ

ご飯と納豆は、すでに優れた食べ合わせなのですが、さらに薬味をプラスすることで、味も引き立ち、栄養効果もアップ。おなじみの薬味の存在も、ちゃんと理にかなっているのです。

納豆ご飯 + 長ネギ
 長ネギの香り成分であるアリシン(硫化アリル)が、納豆のアンモニア臭を消して食べやすくします。

納豆ご飯 + 辛子
辛子と納豆の組み合わせはすでに江戸時代からとか。ネギと同じように納豆のアンモニア臭を消す作用があり、胃を刺激して働きを活発にします。

納豆ご飯 + 海苔
もみ海苔を納豆に混ぜると、納豆の水分が適度に吸収されて、うま味が増します。海苔にはカルシウムや鉄、食物繊維などが多いうえ、カロテンやビタミンA、Eも含まれています。

納豆ご飯は、手軽に食べられる高たんぱく、低脂肪のヘルシーメニューですが、これらの薬味を加えることで、栄養バランスがより高まります。咀嚼力の弱いお年寄りやお子さんには噛みやすいひきわり納豆がおすすめです。