\食育と栄養学/

食育と栄養学

正しい知識でこれからの毎日を楽しく #:135 2012.01.17更新 <監修: 医学博士 長野美根>

アボカドの栄養学

アボカドの語源は、原産地である中南米のアステカ族のことばで「生命の泉」や「生命の果実」を意味する“アファカト”だといわれています。古代アステカ族の人々が経験的に知っていたように、アボカドは栄養価の高さでは群を抜いているフルーツ。カロテンやビタミンB群、C、Eをはじめ、カリウムなどのミネラルのほか、健康によい油として注目されているオレイン酸が豊富であることも大きな特徴です。「ギネスブック」にも世界一栄養価の高い果物として記録され、その地位を不動のものとしていますが、最近は、美容や若返り効果でも注目を浴びています。

若返りビタミンの相乗作用で美容効果アップ!

アボカドに豊富な栄養素のなかで、美容効果を支えているのはビタミンEです。ビタミンEには強力な抗酸化作用があり、老化を招く原因となる活性酸素の害を防ぐ働きがあります。ビタミンEが“若返りのビタミン”と呼ばれるのはこの働きのためです。
 また、抹消血管を拡張して、血行をよくする働きもあります。血行がよくなると、血行不良からくる冷えや肩こりなどを防ぐほか、肌や髪の色ツヤもよくなります。さらに、アボカドに含まれるカロテンやビタミンCには、ビタミンEの働きを高める作用もあります。このように、ビタミンたっぷりのアボカドは、まさに美と健康のフルーツなのです。

悪玉コレステロールを減らすオレイン酸が豊富

アボカドには、フルーツには珍しく、脂質が全体の20%近くも含まれています。これがマグロのトロにも似た、とろけるような味わいのもとになっているのです。「森のバター」とも呼ばれますが、その脂質の性質はバターとは大きく違います。
 脂質には大きく分けて「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があります。バターに多い脂質はこのうちの「飽和脂肪酸」であり、摂りすぎると動脈硬化の原因になる悪玉コレステロールを増やす恐れがあります。一方、アボカドに多いのは「不飽和脂肪酸」の一つであるオレイン酸で、こちらは逆に、悪玉コレステロールを減らし、血液をサラサラにする善玉コレステロールを増やしてくれます。
 また、脂質が酸化されると過酸化脂質になり、動脈硬化の原因になりますが、オレイン酸はもともと酸化しにくい脂質です。さらに、アボカドには酸化を防ぐビタミンEも豊富なので、過酸化脂質になりにくいという効用もあります。
 動脈硬化が進行すると、心臓疾患や脳梗塞などを起こすリスクが高まります。オレイン酸は、その元凶である悪玉コレステロールや過酸化脂質を減らすことによって、動脈硬化を予防するのです。

たんぱく質も豊富な奇跡のフルーツ

たんぱく質も豊富な奇跡のフルーツ

アボカドは「ギネスブック」のなかで、ミネラルとたんぱく質の多さでも評価されました。ミネラルのなかではカリウムが特に多く、100g当たり 720mgとりんごの6倍。また、カルシウムや鉄、マグネシウムも豊富です。
 たんぱく質は100g中 2.5gと、フルーツの中では群を抜いて多く含まれています。しかもそのたんぱく質を構成するアミノ酸には、体内で合成できない必須アミノ酸も多く、これもアボカドならではの特徴です。
 ただし、ヘルシーな脂質が多いとはいえ、食べすぎるとエネルギーのとりすぎになります。野菜や他のフルーツと盛り合わせてサラダにしたり、オリーブオイルと練り合わせて野菜のディップにするなど、低エネルギーの野菜と合わせれば、栄養バランスがよくなります。

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