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ライフスタイル

果物と野菜を中心とした生活を #:136 2012.01.24更新 <監修: 医学博士 長野美根>

スペインバルの楽しみ方

スペインの人々にとって、気軽に立ち寄って、食べたり飲んだり、おしゃべりできる「バル」は生活に欠かせない社交場です。最近は日本でもスペインスタイルを生かした「バル」の人気が急上昇。一歩足を踏み入れると、そこはもう小さなスペインです。バルならではのおつまみを片手にワインを傾け、旅行者気分でバルを楽しんでみませんか。

スペインの「BAR」はカフェ兼居酒屋の集いの場

スペインの「バル=BAR」は、朝はコーヒー、夜は「タパス」と呼ばれる小皿料理をつまみにお酒が飲める、カフェと居酒屋が一緒になったような自由な空間です。特に賑わうのは夜。スペインではシエスタ(昼寝)の習慣がありますが、この時間を利用して昼食を食べる人も多いため、午後2時から4時くらいがランチタイムになります。さらに、夕食は午後9時から11時と遅いので、夕食前に小腹がすきます。そこからが、“Tapeo”(バルにタパスを食べにいく)の時間。バルはそれぞれ自慢の料理を用意してスタンバイしていますから、個性豊かなバルを一晩に何軒も“はしご”をして楽しむのがスペイン流です。
 シエスタの習慣のない日本でも、仕事帰りに気軽に寄れるバルスタイルは大好評。遅くまで開いているので、残業後でもOKです。また、カウンターが中心の小さな店も多く、自然にお客さん同士で話ができるような、フランクな雰囲気も人気です。これはまさに、本場スペインのバルらしい楽しみ方だといえるでしょう。

スペイン版小皿料理「タパス」を楽しむ基礎知識

スペイン版小皿料理「タパス」を楽しむ基礎知識

タパスとは、スペイン語で「ふた」を意味する“Tapa”(タパ)の複数形。もともと、アンダルシア地方のバルで、グラスに虫が入らないように、パンやハムでふたをして供したのが始まりだとされています。そのサービスが好評だったため、しだいに全国のバルに広まってバリエーションも増え、お酒と一緒に出す前菜全般をタパスと呼ぶようになったのだといわれています。
 タパスのなかでも人気のピンチョスは、小さく切ったパンに具をのせ、上から串(スペイン語でピンチョ=pincho)で刺してまとめたものです。串で刺さなくても、オープンサンドイッチ風のものはピンチョスと呼ばれています。
 アレンジ上手の日本のバルでは、中華風バル、日本酒も出すバルなど、個性的な店も増加中。スペインのバルスタイルをヒントに、日本ならではのバル文化が広がりを見せています。

バルならではおいしいお酒でスパニッシュな夜を!

スペインは、フランス、イタリアに次ぐ世界第3位のワイン産出国。当然、ワインはバルのドリンクの主役です。アンダルシア地方のヘレス周辺は、スペインで「ヘレスのワイン」と呼ばれるシェリー酒の名産地です。カタルーニャ地方で作られるスパークリングワイン「カヴァ」も、フランスのシャンパンに負けない歴史があり、バルおすすめのお酒です。
 また、夏の暑さが厳しいスペインでは、ビールも人気。赤ワインにフル-ツを漬けたサングリアもさっぱりとしたおいしさです。もちろん、カクテルもいろいろ。なかでも赤ワインとコーラを1:1で合わせた「カリモーチョ」は、バスク地方のバルで生まれたとされるバルで人気のカクテルです。
 夜がふけてきたら、ちょっとヘビーな蒸留酒、スペインのグラッパともいえる「オルホ」を食後酒にどうぞ。スペインでは、食後にお酒を飲みながら会話を楽しむことを、「テーブル越し」を意味する「ソブレメサ=Sobremesa」といいます。深夜までオープンしているバルは、この「ソブレメサ」にもぴったり。1日の終わりにゆったりとした時間を過ごしてください。