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からだによいこと、つづけて元気に #:140 2012.03.27更新 <監修: 医学博士 長野美根>

野菜から食べ始めるカンタン健康法

健康のためには野菜をしっかり食べることが大切。でも、野菜を食べる順番まで考えたことがありますか。実は、食事のときに先に野菜を食べるだけで、ダイエットや糖尿病予防、さらにはアンチエイジングにも効果があることがわかったのです。食べる順番を変えるだけなので、食事量をがまんして減らしたり、面倒なカロリー計算をする必要はありません。だれでも、今日からすぐにできる健康法を実践してみましょう。

食事の最初に野菜を、最後にご飯を食べる!

食べる順番のルールは極めてシンプル。最初に「野菜・海藻・きのこなどの食物繊維豊富なおかず」を食べ、次に「肉や魚・卵・豆などのたんぱく質のおかず」を食べます。そして、最後に「ご飯や麺・パンなどの炭水化物」を食べるのです。それだけで、ダイエットにも健康にも役立つ効用が期待できます。

〔効用1〕野菜で満腹感を増して「ダイエット」

野菜は噛みごたえがあるので、ゆっくり噛んで食べると、その刺激が脳に伝わって満腹感を増す働きをします。すると、最後にご飯を食べる頃には、かなりおなかはいっぱいに。その結果、空腹をがまんすることなく、ご飯の量を自然に減らせるのです。また、最初に食べるために、野菜料理を用意するようになるので、献立に占める野菜の量も増えます。こうしたことから、食事全体のエネルギーを大幅に減らすことができ、ダイエット効果につながるのです。気を付けたいのは、早食いをしないこと。満腹感を得るには最初に野菜をしっかり噛んで、ゆっくりと食べることが大切です。また、いも類やかぼちゃ、とうもろこしなどの炭水化物の多い野菜は、炭水化物食品と考えて、最後に食べるようにしましょう。

〔効用2〕糖の吸収を遅らせて「糖尿病予防」

糖尿病患者は年々増加しており、日本人の国民病とも言われています。特に最近問題になっているのは、健康診断では正常でも、食後に血糖値が急上昇して高血糖状態になるいわば「隠れ糖尿病」です。知らない間に高血糖によって血管がダメージを受け、動脈硬化が進み、心臓病や脳梗塞などのリスクを高めてしまうのです。そんな事態を予防するためにも、野菜を先に食べる食事法が効果的です。
 糖尿病予防に活躍するのは野菜に豊富に含まれる食物繊維です。食物繊維はほとんど消化されないで、ゆっくりと消化管内を進むので、後で食べるご飯などの炭水化物が糖に分解されるのが遅くなります。すると、糖の吸収も遅くなり、食後血糖値の急上昇を抑えることができるのです。

〔効用3〕高血糖による老化を防いで「アンチエイジング」

〔効用3〕高血糖による老化を防いで「アンチエイジング」

肌や体の若々しさを保つためにも、野菜を先に食べる食事法がおすすめです。実は高血糖は動脈硬化を進めるだけではなく、老化を進める大きな要因でもあります。血糖値が高いと、増えすぎた糖が血管だけでなく、体内の組織全体にダメージを与えて、老化を進めてしまうのです。ですから、野菜を先に食べて、食後血糖値を抑えることでアンチエイジング効果が期待できるというわけです。
 特に糖によるダメージを受けやすいのが体内のコラーゲンです。コラーゲンは細胞と細胞をくっつける接着剤のような役割を果たしていて、組織の弾力を保つ働きをしています。特に肌や関節、そして意外なことに骨にもたくさん含まれています。コラーゲンは糖と反応するとかたくなるので、組織の弾力が失われます。弾力を失った肌はしわができやすくなり、関節の軟骨や骨も柔軟性を失ってもろくなり、関節痛や骨折を引き起しやすくなるのです。野菜から食べ始める新しい食習慣で、長く健康的にすごせる「健康寿命」を伸ばしてください。