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果物と野菜を中心とした生活を #:163 2013.03.05更新 <監修: 医学博士 長野美根>

あったかスープの定番に注目

春とはいえ、まだまだ温かなスープが恋しい季節ですね。ところで世界の三大スープといわれているものをご存じでしょうか。まずはタイの『トムヤムクン』、フランスの『ブイヤベース』、ロシアの『ボルシチ』との説が一般的なのですが、これに中国の『ふかひれスープ』が加わり、何か一つと入れ替わって、そのつど三大スープと呼ばれているとか。  こうしたスープにはそれぞれのお国柄が表されています。日本の代表的なスープといえば何と言っても味噌汁ですが、これに匹敵する家庭の味のスープが世界の食卓にもありました。

イタリアの味噌汁的存在は『ミネストローネ』

ミネストローネ(minestrone)とは、イタリア語で、「具だくさん」の意。トマト、玉ねぎ、ニンジン、セロリ、ズッキーニなど好みの野菜を小さな角切りにし、ニンニクとオリーブオイルで炒め、ブイヨンで煮込んだスープです。
 味出しにパンチェッタ(塩漬けの豚バラ肉)を入れたり、ショートパスタやお米を加えてボリュームを出すこともあります。とくに決まったレシピはなく、各家庭ごとに好みで作られ、食べられてきたおふくろの味です。ちょうど日本の味噌汁的な存在といえるでしょう。熱々をスープ皿によそい、パルメザンチーズをたっぷりふって召し上がれ。

ロシアのお雑煮と呼びたい『ボルシチ』

ロシアのお雑煮と呼びたい『ボルシチ』

野菜たっぷりの煮込みスープといえば、寒い国ロシアのボルシチです。こちらはまるで日本のお雑煮のように地域によって特色があるといいます。具材の組み合わせや、野菜の切り方などもそれぞれ違い、ウクライナ風、シベリア風、モスクワ風など多種にわたるとか。出身地の違うカップルの家庭では、お雑煮のようにどのスタイルで作るのか、ちょっともめそうですね。
 ボルシチの共通した特徴は鮮やかな赤色で、これはビーツの色素によるものです。玉ねぎ、ニンジン、キャベツ、ジャガイモなどの野菜と、牛肉やソーセージ、肉団子、ベーコンなどを合わせて煮て、炒めたビーツを加えて煮込んで作ります。仕上げに、サワークリームをかけ、フレッシュディルを添えれば、さっぱりとした味わいが楽しめます。

アメリカの定番スープ、紅白の『クラムチャウダー』

アメリカの家庭料理の中でも、簡単でおいしいことから人気の高いクラムチャウダー(clam chawder)。clamは二枚貝、chowderは濃厚なスープを意味し、アサリやハマグリなどのむき身に、賽の目切りのニンジン、セロリ、ジャガイモなどを合わせたスープです。
 アメリカ東海岸のニューイングランドが発祥といわれ、ニューイングランド風(ボストン風とも言われる)は、小麦粉と牛乳を使った白いクリームスープ。日本でクラムチャウダーといえば、こちらが一般的ですね。一方、マンハッタン風(ニューヨーク風とも言われる)は、牛乳の代わりにコンソメを使い、トマトベースで仕上げた赤色のスープ。
 紅白のスープ、どちらもおいしそうですね。熱々にパセリと砕いたクラッカーを浮かせてどうぞ。

 このように、世界のスープメニューを我が家の味に加え、野菜もたっぷり入れて作ってください。具だくさんスープは多種類の野菜を同時に食べられ、栄養が効率よくとれる調理法です。まだまだ寒い毎日を、あったかスープで乗り切りましょう。スープをよそうお皿は、熱湯につけて、あらかじめ温めておく心づかいも忘れずに。