2026年5月27日より、本州・四国のイオン・イオンリテール350店舗で発売される缶タイプのジンソーダ「Re:GIN(リジン)もったいないゆずジンソーダ」。フタを開けた瞬間にふわっと広がる香りの主役は、Doleの「もったいないフルーツプロジェクト」に国産果実で初めて加わった高知県土佐山の「もったいないゆず」です。捨てられるはずだった果皮は、どのようにして爽やかな一杯へと生まれ変わったのか。「もったいないゆず」をつなぐ3人の声とともに、その背景をたどります。
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フタを開けた瞬間、ふわっと香るゆず「Re:GIN(リジン)もったいないゆずジンソーダ」

東京・蔵前を拠点に、未活用素材を使ったジンづくりに取り組む注目のベンチャー企業「エシカル・スピリッツ」。今回Dole「もったいないフルーツプロジェクト」とのコラボで発売される「Re:GIN(リジン)もったいないゆずジンソーダ」にも、捨てられるはずだった国産ゆずの皮から抽出した果皮エキスが使われています。

お酒離れが進む若い世代にも気軽に手に取ってもらえるよう、「Re:GIN」は缶入りアルコール飲料として開発されました。プシュッと缶のフタを開けた瞬間、フレッシュなゆずがふわっと香り立ちます。
アルコール度数はほどよく酔える5%を採用。7%と5%で比較検証したところ、5%のほうがゆずの香りが引き立ち、ジューシーな味わいをよりしっかり感じられたため、この度数に決まったそうです。
「Re:GIN」には、キーボタニカルの「もったいないゆず」をはじめ、合計16種類のボタニカルを使用。ローズマリー、コリアンダー、コーヒー粉、ホップなど、規格外や売れ残り品といった“もったいない”素材が14種類含まれているのも、この商品のユニークなところです。
「もったいないゆず」をつなぐ人①

エシカル・スピリッツ株式会社 営業部
大川みなみさん
「Re:GIN」の製造開発では、プロジェクトマネージャーの立場で関わっています。4月に発売した弊社のシグネチャージン「東京エシカルジン LAST EN -縁-」をベースに、「Re:GIN」を開発しました。

使用している素材は「LAST EN -縁-」と同じですが、単にゆずの比率を高めたというわけではありません「Re:GIN」では「もったいないゆず」が“主役”としてより際立つよう、ほかのボタニカルとのバランスを細かく調整しています。
果皮エキスを使うという試みは、実は今回が初めてです。ジンの蒸留にはベーススピリッツに素材を漬け込む方法や、蒸気を通して素材の香りを移す方法などが一般的ですが、素材によってはえぐみや苦みが強く出てしまうこともあります。「Re:GIN」では皮から抽出した“果皮エキス”を使うことで、柑橘らしい苦みは残しつつ、えぐみを極限まで抑えました。
みんなで集まるときやレジャーのお供に、気軽に飲んでほしいですね。また、リラックスできるゆずの香りに癒されながら一人時間にゆっくり味わうのもおすすめです。16種類のボタニカルには、緑茶や梅、桜、みょうがの茎など和の素材も多く入っています。和食、特にお刺身などの魚介系と相性が良く、ふだんのお食事とも楽しんでいただけます。
「Re:GIN」の主役は捨てられるはずだったゆずの果皮

ゆずの全国生産量第1位の高知県。「Re:GIN」の主役「もったいないゆず」には、高知市土佐山のゆずの皮が使われています。
高知市の中心部から車で約20分。鏡川の源流域に位置し、急峻な山あいにゆず畑が点在する土佐山地区。昼夜の寒暖差が大きい土地柄が、古くから香り豊かなゆずを育んできました。

5月中旬ごろになると白い花を咲かせ、夏ごろから果実がふくらみはじめます。気温が下がるにつれて果皮が色づき、収穫は果皮の黄色が濃くなった11~12月。ゆずには隔年で果実がつきやすいという隔年結果という性質があり、摘果はあまりしないそうです。

高知市土佐山柚子生産組合には現在179名が所属。あわせて約63ヘクタールを所有しています。ゆず畑が位置するのは平均標高300メートル前後ですが、標高600メートルでつくっている方もいるとか。
ゆずは比較的丈夫な果樹といわれていますが、果皮は黒点病などで傷がつきやすいそう。生産者は1年を通して施肥や剪定を行い、黒点病や幹腐れ病の予防として防除・消毒など手入れを重ねます。土佐山のゆずは、人々の手で丹念に育てられているのです。
「もったいないゆず」をつなぐ人②

高知市土佐山柚子生産組合 組合長
山本和正さん
手塩にかけて育てたゆずを「Re:GIN」を通して全国へ届けられることを、土佐山の組合のみんなも、大変喜んでいます。
土佐山ファクトリー協同組合(※詳細は後述)が設立されてから、それまで捨てるしかなかったゆずの果皮を全量買い取ってもらえるようになりました。収入が見通せるようになり、ゆずの質にも目を向けられるようになったのは大きいですね。生産意欲にもつながっています。
農家の人手不足は深刻ですが、収入の柱がきちんとあれば、人は残ってくれたり、Iターン・Uターンで来てくれたりするのではないかと思っています。昔からのゆず畑を、次の世代にも引き継いでいきたい。専業農家は少ないものの、会社勤めをしながら土日に作業したり、定年後にゆず農家を始めたりする方も増えています。

香りのよさの裏側にある、ゆずを生かし切る仕組み

青果用と加工用、2つの用途で生産されるゆず。なかでも加工用は、食品から化粧品まで幅広く活用されています。その一方で、果汁を搾ったあとに残る果皮は、土佐山だけでも年間平均約340トン。長年、活用しきれずに廃棄され、生産者にとっては処分費用も悩みの種でした。
この果皮を、ただ捨てるのではなく資源に変えられないか。そんな思いから2016年1月、土佐山柚子生産組合、JA高知市、旭フレッシュの3者によって立ち上げられたのが「土佐山ファクトリー協同組合」です。土佐山柚子生産組合と「果皮の全量買い取り」「豊作でも価格を下げない」という約束を交わし、生産者が安心してゆずづくりを続けられる仕組みづくりに取り組んできました。
こうして生まれたのが、「もったいないゆず」となる果皮エキスです。日本に1台しかないという大型設備を使い、マイクロ波抽出法で取り出されます。低温で抽出することで、ゆず本来の香りを引き出せるのが特長。溶剤や水を使わずにつくられるため、安心・安全の面でも価値のある素材です。

さらに、果皮からは果皮エキスだけでなく芳香蒸留水も生まれ、搾り取ったあとの果皮は乾燥させて「ゆず豚」の飼料として活用されます。手塩にかけて育てられたゆずを、できるだけ余さず生かす。そんな土佐山ファクトリーの取り組みが、「Re:GIN」の香りにもつながっているのです。
「もったいないゆず」をつなぐ人③

旭フレッシュ株式会社 工場長・土佐山ファクトリー協同組合 理事長
仁井田誠さん
これまで果皮エキスの用途は、主に化粧品でした。「Re:GIN」というアルコール飲料の原料として採用されたことは、新たな市場の開拓につながる出来事であり、とても喜ばしいことです。
ゆずの収穫量は年によって大きく変動します。従来は「2~3年豊作、1年不作」というサイクルでしたが、近年は地球温暖化の影響もあるのか、1年ごとに豊作と不作が入れ替わるような傾向も出てきました。そのため工場では、1年分の果皮を冷凍保管し、毎日機械を動かしています。果皮から生まれた果皮エキスや芳香蒸留水、さらに「ゆず豚」の飼料を販売することで、生産者の収入増にもつながっています。


冷凍保管したゆずの果皮をミンチ状にし、マイクロ波をあてながら真空状態で加熱、水蒸気を蒸留する。それを冷却すると、透明の液体が得られる。液体は上下に分離され、上層に浮くのが「果皮エキス」、下層が「芳香蒸留水」。搾り取った果皮は乾燥させ、「ゆず豚」の飼料になる。
土佐山のゆず農家の10年先を考えると、人手不足はやはり大きな課題です。農家だけがんばっても農業は守れません。地域の中でお金が回る仕組みをつくり、次の世代につながる投資を重ねていくことが大切だと考えています。
土佐山ファクトリーではこれからも、廃棄物の有効活用、農家支援、地域の活性化に取り組んでいきます。
国産果実にも広がるDole「もったいないフルーツプロジェクト」
捨てられるはずだった果皮が、新しい香りや商品へと生まれ変わる。土佐山のゆずのこうした取り組みも、Doleが進める「もったいないフルーツプロジェクト」の広がりのひとつです。

2021年9月にスタートしたこのプロジェクトは、“規格外”として捨てられていたバナナに新たな価値を見いだし、さまざまなかたちで活用してきました。その流れはほかのフルーツにも広がり、いまでは果実ごとの特性に合わせた多様な取り組みへと発展しています。
そして今回、高知県土佐山の「もったいないゆず」が、プロジェクト初の国産果実として加わりました。輸入フルーツにとどまらず、日本各地の果実にも目を向けながら、“もったいない”を価値に変える取り組みは、さらに広がろうとしています。
規格外のバナナが新たな食品へと生まれ変わり、廃棄されていたゆずの果皮が「Re:GIN」の香りを支える。これまで見過ごされてきたフルーツの可能性から、少しずつ新しい価値が生まれています。現在では200社を超える企業が「もったいないフルーツプロジェクト」に賛同しています。
すべてのフルーツが地球の大切な資源として生かされる仕組みをめざして、Doleはこれからもフルーツの可能性を広げるアクションを続けていきます。
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※記事の情報は2026年5月26日時点のものです。