2026年8月18日、Dole「もったいないフルーツプロジェクト」とのコラボレーションで誕生した「キリン 氷結®mottainai 不知火」が、全国のスーパーやコンビニなどで順次発売されます。おいしいのに、見た目や大きさの問題で規格外とされていた「もったいない不知火(しらぬい)」。その果実は、生産者の手で育てられ、Doleによってつながれ、キリンのものづくりによって日常を彩る缶チューハイに生まれ変わりました。熊本産不知火を「つくる人」「つなぐ人」「生かす人」、3つの視点からお届けします。
目次
熊本産不知火の香りと味わいが、「キリン 氷結®mottainai 不知火」に
「キリン 氷結®mottainai 不知火」は、2024年にロングセラーブランド「氷結®」から誕生したシリーズ。果実本来の香りや味わいが楽しめる「氷結®」らしさはそのままに、おいしいのに規格や流通の都合で活用しきれなかった国産果実を使うことで産地の応援にもつながることから、誕生以来、従来の「氷結®」ファン以外からも人気です。
そんな「キリン 氷結®mottainai」シリーズに、Dole「もったいないフルーツプロジェクト」とのコラボレーションによって、通年商品として新たに加わったのが、熊本県名産の柑橘「不知火(しらぬい)」です。

まるでもぎたての不知火をそのまま食べているようなフレッシュな香りや、コクのある甘さと酸味のバランスが見事に再現されています。また、アルコール度数は4%でビールより軽めです。
うっとりするような不知火の果実感は、がんばった自分への“ご褒美”として1日の終わりのリラックスタイムにぴったり。柑橘の酸味とほどよい炭酸で、食事にも合わせやすい一缶です。
おいしいのに、届ききらない。不知火農家が抱える問題
不知火は、「清見」と「ポンカン」を掛け合わせたみかんの一種。ヘタの部分のぽっこりとした形が特徴で、発祥の地である熊本県宇土郡不知火町(現・宇城市)にちなんで名付けられました。甘みと酸味のバランスがよく、濃厚な味わいが魅力です。
熊本県は、全国生産量の約3割を占める一大産地。一方で、そのおいしさとは別に、見た目や栽培環境によって規格外となる果実も少なくありません。
栽培農家の1つ「タカラファーム」があるのは、宇土半島の先端、有明海と不知火海に面した熊本県宇城市三角町。農地はミネラル豊富な水に恵まれたゆるやかな傾斜地にあり、太陽の光がたっぷり届きます。海沿いの温暖な気候で、寒さに弱い不知火の栽培にはぴったりの土地です。

不知火は、果皮の一部が陥没したり褐変したりする「こはん症」が出やすい果実です。そのため、夏は土壌が乾かないように水を少しずつこまめに与え、秋には有機質の高い肥料を撒いて樹勢を保つなど、細やかな管理が欠かせません。また近年は異常気象の影響で、日焼けや、皮に黒い斑点ができる黒点病、ダニ被害等にも悩まされています。

そして、収穫後の冬場の貯蔵管理がもっとも神経を使う時期。乾燥するとこはん症、湿度が高すぎると腐敗が進みます。貯蔵庫の湿度管理は70%前後に保つことが重要。生産者が1年を通じ休みなく手をかけることで、おいしい不知火はつくられているのです。
不知火をつくる人

合同会社タカラファーム代表
岡村 有能(おかむら よしたか)さん
こはん症にかかった不知火は、見た目だけで規格外とされます。毎年、収穫の1〜2割はこはん症にかかります。露地ものでは3割くらい。多いときは半分ほどになることもあります。
また近年は厳しい暑さで、日焼け果の発生が急増しています。こはん症も日焼け果も中身は全く問題ないのに、規格外になって廃棄せざるを得ない。大事に育てたのに、悔しくてやるせない気持ちです。

今回、規格外の不知火が「キリン 氷結®mottainai」で活用してもらえることが決まり、素直にうれしかったです。何度か試飲させていただきましたが、不知火の味わいに最大限寄せていただきました。100点の出来だと思います!
多くの方に「キリン 氷結®mottainai 不知火」を飲んでいただき、実際の不知火も食べてみようという気持ちにつながればいいなと思っています。そのときは、熊本は発祥の地でもあるので、ぜひ熊本産の不知火を手にとってほしいですね。

いま、私の4人の子どもたちも手伝ってくれています。ここ三角町でも農家の後継者問題は深刻ですが、この子たちに将来安心して継いでもらえるような環境にしていきたいと思っています。
「キリン 氷結®mottainai」で不知火のおいしさが、全国の皆さんに届くことを願っています。
果実の価値を無駄にしない。Doleがつなぐ「もったいないフルーツ」
2021年9月、Doleは「規格外」として捨てられていたバナナに新たな価値を見いだし、さまざまなかたちで活用する「もったいないバナナプロジェクト」をスタート。それを起点にバナナ以外の規格外フルーツにも目を向け、アップサイクルする「もったいないフルーツプロジェクト」を推進してきました。
今回、Doleは「もったいないフルーツプロジェクト」で培ってきた知見とネットワークを活かし、熊本産不知火を同プロジェクトの国産果実への広がりを象徴する事例として選出。「フルーツロス削減」と「農家支援で産地に還元」を掲げる「キリン 氷結®mottainai」のコンセプトとも重なり、Doleは産地とメーカーをつなぐ架け橋として、果実の新たな活用先を広げる役割を担いました。
不知火をつなぐ人

株式会社ドール
マーケティング本部 本部長補佐 兼 ドール拡大推進室 室長
成瀬 晶子(なるせ あきこ)さん
きっかけは、「もったいないフルーツプロジェクト」を知った青果卸の熊本大同青果さんからお声がけいただいたことです。見た目や傷、日焼けなどを理由に規格外となった不知火の活用先が見つからないとのことでした。この状況は、規格外を理由に十分に活用されず、廃棄につながっていた「もったいないバナナ」の課題とも共通します。そこで、Dole「もったいないフルーツプロジェクト」が国産果実にも目を向けていく象徴的なアクションとして、プロジェクトで取り組むことになりました。
キリンさんは「おいしい体験」を大切にし、果物の背景にあるストーリーを丁寧に伝えておられ、以前からその姿勢はDoleのポリシーと近しいと感じていました。実績のある「氷結®」ブランドで「もったいない不知火」を活用してもらうことで、生活者が身近に「規格外でもおいしい」と実感できる新たな機会が生まれました。
今回Doleとして何より大切にしたのは、不知火に込めた生産者の思いをキリンさんに正しく伝えることでした。生産者、メーカー、そして生活者。関わる全員にとって価値のある商品化へとつなげられたと思います。

「これでいい」ではなく「これがいい」──フードロス削減には、積極的に規格外フルーツを選んでもらえるよう生活者に働きかけていくことが必要だと考えています。しかしそれはDole1社だけでは実現できません。このプロジェクトにご賛同くださる約200社のパートナー企業の皆さまと一緒に取り組むことで、「もったいないフルーツ」との接点が社会に増えていけば、やがて生活者の意識も変わっていくと考えています。
私たちが目指していきたい世界観を「キリン 氷結®mottainai」の商品で届けることで、より多くの生活者の皆さんの理解につながっていく可能性を感じています。
“もったいない”を、おいしい一杯に。「キリン 氷結®mottainai」のものづくり
「キリン 氷結®mottainai」は、農家と消費者をつなぐ循環を目指して生まれたシリーズです。本当はおいしく食べられるのに、規格外として廃棄されてしまう果実をチューハイに生かし、売り上げの一部を果実農家支援に活用しています。

キリンの缶チューハイ「氷結®」は2001年に誕生し、今年7月に25周年を迎えました。「キリン 氷結®mottainai」開発のきっかけとなったのは、気候変動の影響により果実農家が困っているという情報を得たことです。「果実のために何かできないか」という思いから、キリングループのCSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)パーパスの理念のもと、2024年5月に「キリン 氷結®mottainai」が発売されました。
「キリン 氷結®mottainai」に使用する果実は、市場に出回る前の段階で、加工品にもならず行き場を失っていること、そして農家がその大量廃棄に困っているという事実があること。この2点を基準に選ばれています。
不知火を生かす人

キリンビール株式会社
マーケティング本部 マーケティング部 RTD・スピリッツカテゴリー戦略担当
後庵 友理奈(ごあん ゆりな)さん
私は「キリン 氷結®mottainai」ブランド主幹部署の担当として、果実の選定から商品開発、マーケティング全般を担当しています。Doleさんとは初めての協業です。弊社はDoleさんの「もったいないフルーツプロジェクト」に賛同しており、今回お声をかけていただきました。私自身、Doleさんの「もったいないバナナ」を使った商品を手に取ることがありますが、生活者にとって身近な場所で商品に触れられる接点をつくっている点にも共感しています。
実は私、今回Doleさんにご紹介いただくまで、不知火のことを知らなかったんです。だからこそ特別感があるな、と感じました。「キリン 氷結®mottainai」で使われる果実は、たとえば「なし(梨)」ではなくて「浜なし」だったり、その果実の珍しさや普段なかなか手に入らない特別感から、手に取ってくださるお客様が多いんです。まだその魅力を十分に知られていない熊本産の不知火を全国のお客様に届けられるということに可能性も感じましたし、チューハイと柑橘はなんといっても相性がいいので、「キリン 氷結®mottainai」にはドンピシャな果実だなと思いました。

中味を開発する担当者と一緒にタカラファームさんを訪ね、収穫を体験し、現地で不知火を食べさせていただきました。そこから、何度も何度も試作を重ねました。収穫前で不知火がないときはDoleさんに冷凍の不知火をいただいたり、生産者の岡村さんにサンプルを送っては試飲していただいて、フィードバックをもらったり…。現地で食べた“あの味”を再現しようと、食感までイメージしながらつくりあげていきました。その結果、関わった皆さんが納得のいく、いい商品になったと思います。
「キリン 氷結®mottainai」はフードロス削減や農家支援をテーマに掲げています。でも、ただその必要性を伝えるだけでは、やはり堅苦しいイメージがあって、少しハードルが高いのかな、と。普段の生活の中で手に取る「チューハイ」という手軽さを入り口に、フードロス削減が日常になっていく。そんな新しい価値観をこれからも生み出していきたいと思っています。
つながった輪が、産地と生活者を近づける
見た目の理由で規格外となり、生活者に届ききらなかった熊本産不知火。けれどその果実には、生産者が一年を通して手をかけて育てたおいしさが詰まっていました。
その価値をDoleが見出し、産地とメーカーをつなぎ、キリンが「キリン 氷結®mottainai」という一杯に生かす。つくる人、つなぐ人、生かす人が輪になることで、不知火は新しいかたちで生活者のもとへ届きます。
今後もDole はフルーツロス削減の旗振り役として、「もったいないフルーツプロジェクト」をほかの国内産地やフルーツへ広く展開していきます。そして生産者とメーカーとのマッチングにも尽力し、フルーツの可能性を広げるアクションを続けていきます。
生産者の手間ひまと愛情が詰まった「キリン 氷結®mottainai 不知火」。見た目だけでは測れない果実のおいしさを、ぜひ味わってみてください。
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※記事の情報は2026年8月4日時点のものです。