昨年末、甲子園ボウル(全日本大学アメリカンフットボール選手権)で2連覇を果たした京都・立命館大学アメリカンフットボール部PANTHERS。その勝利の秘策は、立命名物「バナナダンス」だった⁉ タイムアウトのスタンドに軽快なリズムが流れると、自然と手拍子が起こり、会場の空気が一変する。試合の流れを変える応援「バナナダンス」について、チアリーダー部PeeWeeS!の湊さんと、アメフト部主務の三嶋さんに話を聞きました。
お話をしてくれたのはこの方々
右:湊 さくら(みなと さくら)さん
2003年生まれ。立命館大学応援団チアリーダーPeeWeeS!(ピーウィーズ)の前部長。お父さまは立命館大学アメフト部のOB、お母さまは立命館大学チアリーダー部のOG。「バナナは朝、食べることが多いですね。ヨーグルトときなこ、はちみつをかけて食べるのが好きです」
左:三嶋 大翔(みしま はると)さん
2003年生まれ。立命館大学体育会アメリカンフットボール部PANTHERS(パンサーズ)の前主務。2026年春からは大阪で社会人生活をスタートさせる。「バナナは大好きで、ドールさんのバナナが一番好きですね」
目次
立命館大学で世代を超えて受け継がれる「バナナダンス」
──PANTHERSの甲子園ボウル2連覇、おめでとうございます! 試合でも踊られた「バナナダンス」についてお聞かせください。
湊 私たち応援団が、体育会の試合で応援するときに用いる応援曲のひとつです。「立命名物」と言われるくらい代表的なもの。簡単でノリのいいダンスが特長です。
──試合ではどんなタイミングで踊ることが多いですか?
湊 アメリカンフットボール部だったらタイムアウトのとき、硬式野球部だったら5回裏終了時のグラウンド整備をしているときなど、主に試合が進行していないときに使用することが多いです。
ほかの曲よりお客さんの手拍子の数が増えたりして、一気に盛り上がりますね。なかには、小さく踊ってくれる方もいらっしゃいます。

──「バナナダンス」をはじめたきっかけは何ですか? アメフト部が休憩時にバナナを食べていたから、という情報もありますが(笑)。
湊 いえ、違います(笑)。「バナナダンス」を始めたのは、今から37年前の1989年。チアリーダー部PeeWeeS!創部14年目に、アメリカでチアリーディングクリニックという講習会があったそうなんです。そこで幼児用のリトミックダンス*のような簡単なダンスの指導を受けて、そのうちのひとつが「バナナダンス」だったと聞いています。ノリも抜群にいいし、早速応援で使ってみようと。少しアレンジを加えてやってみたら大好評で、すぐに「立命名物」になったそうです。
*リトミックダンス…音楽のリズムに合わせて体を動かし、「音感」と「身体表現力」を同時に育む知育的なダンス運動
──湊さんはお母さまも立命館大学のチアリーダー部に所属されていたとか。
湊 そうなんです。私が5歳くらいのころ、チアリーダー部のOGとその子どもたちの集まりがあって、そこで初めて「バナナダンス」を踊った記憶があります。チアの大先輩のママたちと子どもたちが一緒に踊りました。だから私は入部する前に、「バナナダンス」はすでに習得していました(笑)。
「バナナダンス」は悪い流れを変えてくれる、ゲームチェンジャー
──「バナナダンス」はPANTHERSの選手の皆さんにとっても特別ですか?
三嶋 そうですね。今回の甲子園ボウルの準決勝は、早稲田大学との対戦でした。東京(江戸川区・スピアーズえどりくフィールド)での試合だったので、地元京都からの応援団としては湊さんと団長の2人しか来られなかったんです。
観客席で「バナナダンス」を踊ろうって、キャプテン(当時)の今田甚太郎と副キャプテン(当時)の仙石大のお父さんたちが呼びかけて、保護者の皆さんで「バナナダンス」を踊ってくれたんです。完全アウェイの試合だったので、選手みんな、感動していましたね。
──立命のアメフトの試合を相手チーム側のスタンドで見たことがあるんですが、「バナナダンス」は非常に印象に残っています。
湊 試合中、お客さんは選手のプレーに注目しています。でも「バナナダンス」をするのはアメフトではタイムアウト、野球は整備時という試合が止まっているときなので、お客さんの意識も自然と応援に向くんですね。その分、「バナナダンス」がとても印象深いものになってるんじゃないかなって思います。

──一方で、フィールドに立つ選手にとって「バナナダンス」はどんな風に映っているんですか?
三嶋 普通、タイムアウトは試合の流れが悪いときに使うので、選手たちは周りが見えていないことが多いんです。そんなときPeeWeeS!の「バナナダンス」が聞こえてくると、選手の一人がちょっとふざけて「ゴーバナナ、ゴーゴーバナナ」とか口ずさんだりする。そしていつの間にかみんな、いつも通りに戻っていく。「バナナダンス」が悪い流れを変えてくれるんです。
──その象徴的な場面が、昨年末に行われた甲子園ボウル決勝の第2クォーターでした。相手は関西学院大学でしたね。
三嶋 そうです。第2クォーターは一方的に点を取られ、結構苦しい時間が続いたんです。いつもだったら、どんどん悪い流れに飲み込まれてしまいそうになるんですが、チア部がサイドラインで「バナナダンス」を賑やかに踊ってくれた。それが選手にも伝染して、悪い流れを見事に断ち切ってくれました。

──PeeWeeS!の「バナナダンス」はPANTHERSの2連覇に貢献していますね。
三嶋 PANTHERSはノリと勢いのチーム。ノリノリのときは「バナナダンス」を聞いたら、さらにノリが加速するんですけど、勢いがなくなったり、流れが悪くなったりするときは「バナナダンス」で一度気持ちを切り替えて、自分たちのペースに持ち込む。やっぱり僕らの背中をいちばん押してくれるのは、「応援」なんだなって思います。
湊 「バナナダンス」をすると、一気にお客さんがこちらの味方になってくれるような空気感になりますね。「待ってたよ」っていう雰囲気で迎え入れてくれる。踊っている私たちもとても楽しくなります。

──ほかの運動部でも「バナナダンス」で応援されるんですか?
湊 駅伝やラクロスでも使います。駅伝の中継地点でやったりすると、とっても盛り上がるんです。だから私たちも選手同様、何キロも走っては次の中継地点で「バナナダンス」を踊ったりして…すごく大変でした(笑)。
「日本一感動を与える応援団」であり続けるために
──ところで、ダンスだけでなく実際の『バナナ』についてはいかがでしょう? アスリートの方はよく食べている印象ですが、PANTHERSの選手の皆さんも意識的にバナナを摂っていますか?
三嶋 PANTHERSのスタッフに栄養士がいるんですが、その方も「バナナは補食としてどんどん食べてね」ってよく言っています。だから選手は練習前や練習後など、みんな意識してバナナを食べています。僕も含めて、ほとんどがバナナ好きだと思います。
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──PANTHERSやPeeWeeS!ファンの皆さん、立命館大学のスポーツを応援する方々にメッセージを。
三嶋 一昨年から甲子園ボウルの大会方式がトーナメント制に変わり、関東・関西の同一リーグのチームでも決勝で戦えるようになりました。昨年から地上波でテレビ放送もされるようになって、アメフト界も徐々に盛り上がってきました。さらに盛り上げられるよう、後輩たちも立命の時代をがんばってつくってくれると思うので、2026年のシーズンも変わらず見守っていただけたらと思います。
湊 立命の応援団は、「日本一感動を与える応援団」を理念に掲げています。立命の体育会をより多く勝利に導き、PANTHERSを3年連続日本一へと導くよう、私たち体育会応援団もがんばります。ぜひ皆さんもバナナダンスを覚えて、試合会場で私たちPeeWeeS!と「Unite!」していただき、選手たちの背中を押していただけたら、と思っています。
PeeWeeS!と踊ろう! 立命館名物「バナナダンス」(動画あり)
試合会場で自然と人を巻き込んでいく「バナナダンス」。その理由は、誰でもすぐ真似できる、このシンプルな振り付けにあります。PeeWeeS!前部長の湊さんと元部員の中尾奏手(なかおかなで)さんに、踊り方を教えていただきました。簡単なので、ぜひチャレンジしてみてください!
♪ バナナ~! ユ~ナイト!

両手を頭の上で合わせます。
♪ ピール!バナナ ピール!ピール!バナナ!

右手から始めて、バナナの皮をむくように手を下ろしていきます。
♪ ピール!バナナ ピール!ピール!バナナ!

続いて左手も同じように手を下ろします。
♪ ビー(B) エー(A) エヌ(N) エー(A) エヌ(N) エー(A)


腕を左右互い違いに上下に振りながら、左を向き、次に正面、そして右を向きます。
♪ ゴー!バナナ ゴー!ゴー!バナナ!


腕を大きく上下に振り、飛び跳ねながら回ります。
♪ ゴー!バナナ ゴー!ゴー!バナナ!


もう一度、腕を大きく上下に振り、飛び跳ねながら回ります。
♪ ゴー!バナナ ゴー!ゴー!バナナ!


腕を前に伸ばして右に向き正面、


下にかがみ正面、


左に向き正面、


下にかがみ正面に戻ります(2人以上で踊るときは、隣同士が、左右を向くタイミングと下にかがむタイミングを互い違いにするとよい)。
♪ ゴー!バナナ ゴー!ゴー!バナナ!


もう一度、腕を前に伸ばして右に向き正面、


下にかがみ正面、


左に向き正面、

下にかがみます。
♪ フー!

手のひらを前に向け、決めポーズ!
※記事の情報は2026年3月23日時点のものです。

